5歳以上の子どもがコロナに罹って親が仕事を休むのは連帯責任

更新日:2022/04/05

大人がコロナに罹って職場に連絡したら、必ず「ワクチンを打っていたか」と訊かれます。接種していたら罹らなかった可能性が高いので、未接種の大人がコロナに罹って仕事を休んだら、それは自己責任です。

子どもがコロナに罹ると、同居家族は全員濃厚接触者なので、保護者は最短1週間の自宅待機を命ぜられ、仕事を休まざるを得なくなります。令和4年3月からそれまでの12歳以上に加えて、5歳から11歳までの子どもにも新型コロナワクチンの接種が始まりました。親が子どもに接種させていれば子どもはコロナに罹らなくなるので、これからは5歳以上の子どもがコロナに罹れば親の責任を問われるようになります。職場に連絡したら、必ず「子どもにワクチンを打たせていたか」と訊かれるようになります。濃厚接触者だから仕事を休むのですが、連帯責任でもあります。

国が用意してくれて無料でも、実績の乏しい新薬のワクチンを受けるということに心理的に抵抗があるのは当然です。国は成人の接種率をインフルエンザワクチン並みの6割程度になると予測して海外に発注していたのに、令和3年の4月から接種が始まると、高齢者の接種に対する熱意が予想以上に高かったので、すぐにワクチン不足になりました。高齢者は、自分の命を守るのは自分と覚悟してワクチンを受け入れました。

高齢者と比べたら、小児の新型コロナワクチンを受ける人は少なく様子見の人が多いようです。医師から科学的に正しい見解を伝えられても、テレビやネットの情報を基に感性で出来上がった知り合いとの同意が優先されがちなのは非常に残念です。そこで、判断材料となる正しい情報を伝えておきます。

若い人は、コロナに罹っても軽症なので無理して受けなくてもよくて、重症化のリスクのある基礎疾患のある人だけが受けたらいいという意見があり、小児科医にも同意見の人がいます。しかし、ワクチンは人口の大半(90%以上)が接種済みにならないと集団免疫が成立せず流行は終わらないのです。ワクチンを受けていない年齢層があればその年齢層で流行します。流行第6波で10歳未満の年齢区分で感染者数が最大なのはこの年齢層が未接種だからです。自宅で家族から小さい子どもを隔離することが難しいので、ワクチンを受けていても親は高率に伝染されています。

新型コロナワクチンはメッセンジャーR N Aのワクチンで、新しい技術です。注射されたR N Aは設計図のようなもので、これを基に自分の細胞がワクチンのスパイク蛋白を作って、それに免疫細胞が反応して抗体が作られます。筋肉注射なので局所反応は仕方ないですし、スパイク蛋白に免疫が反応する時に倦怠感や発熱が生じることも当然です。壊れやすいR N Aはすぐに分解されて体に残らないので、ネット情報で流布しているような後遺障害など起こるはずありません。生ワクチンと比べたら不活化ワクチンは安全で、メッセンジャーR N Aワクチンは他の不活化ワクチン並みに安全です。小児用ではワクチンの成分を成人用の3分の1に減らしているので、その分、有害事象は成人用のものより少ないです。成分を減らしたので誘導される免疫が弱く、すぐに免疫が減弱する懸念がありますが、子どもの免疫反応自体は強いので、3回目を接種すれば解決できるはずです。

令和2年春に新型コロナの流行が始まって2年間、主に高齢者の命を守るために日常生活に様々な制約がなされました。第1波の全国の学校閉鎖が象徴的で最悪の政策でしたが、最大の被害者は子どもかもしれません。人との接触を避けるよう強制されて、人と人との交流でソーシャルスキルを伸ばさなければならない子ども時代が台無しになっています。外遊びが減って体力を無くし、視力が落ちました。今や流行の中心が子どもになったので、学級閉鎖が続出して学習にも支障が生じています。この程度の患者発生数と死亡数で済んでいるのは成人へのワクチン接種が進んだからです。接種済みの成人はウィズコロナですが、未接種の子どもは未だにコロナ禍の真最中です。 予診票に保護者の署名が要るので、子どもに接種を受けさせることができるのは保護者だけです。嫌がる子どもを説得して、親が受けさせるのです。子どもにワクチンを受けさせないと、子どもはコロナに罹り、親は仕事を休みコロナに罹り、高齢者に伝染し、コロナ禍の子どもの社会的、身体的、知的能力が伸びず、流行がいつまでも終わりません。高齢者のように保護者にも覚悟を期待したいです。子どものコロナワクチン接種は、お世話になっているお爺ちゃんお婆ちゃんへの贈り物でもあります。

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