子供の溶連菌の症状とは?よくあるサインとご家庭での対策を解説
更新日:2026/05/19
お子さまが急に熱を出したり、のどの痛みを訴えたりすると、「風邪かな」「受診したほうがいいのかな」と迷うこともあると思います。こうした症状の中には、溶連菌感染症が隠れていることもあります。
この記事では、よくみられる症状や検査・治療の流れ、ご家庭で気をつけたいこと、登園・登校の目安までわかりやすくお伝えします。
溶連菌感染症とは

溶連菌感染症は、A群溶血性連鎖球菌という細菌がのどなどに感染して起こる病気です。
お子さまでは、急な発熱やのどの痛みで気づかれることが多く、園や学校でうつることもあります。
風邪に似て見えても、溶連菌だった場合は治療や登園・登校の考え方が変わります。
子どもの溶連菌でよくみられる症状

高熱・のどの痛み・首のリンパ節の腫れ
溶連菌でまず気づきやすいのが、急な熱とのどの痛みです。つばを飲み込むだけでも痛がったり、食事が進まなくなったりすることがあります。
首の前のリンパ節が腫れて、触ると嫌がることもあります。熱が高く、のどの痛みも強いときは、そのまま様子を見すぎず、当院を受診してください。
イチゴ舌・発疹
舌が赤くぶつぶつしたように見える「イチゴ舌」や、細かい発疹がみられることがあります。発疹は体に広がって、ざらっとした手ざわりになることもあります。
こうした変化は、ご家族が気づくきっかけになりやすい症状です。熱やのどの痛みと一緒にみられるときは、受診時にお知らせください。
嘔吐・腹痛
お子さまでは、のどの痛みをうまく言えず、先に吐いたり、お腹が痛いと言ったりすることがあります。胃腸炎かなと思うような始まり方でも、診てみると溶連菌だった、ということもあります。
発熱があり、食欲が落ちていて、いつもよりぐったりしているときは、お腹の症状だけで判断せずに全体を見ていくことが大切です。
咳や鼻水が少ないことも特徴です
溶連菌では、高い熱やのどの痛みがあるわりに、咳や鼻水はあまり目立たないことがあります。
反対に、咳、鼻づまり、目の赤み、声がれなどが前に出ているときは、ウイルスによる風邪の見え方に近いこともあります。
もちろん症状の出方はひとりひとり違いますが、こうした違いは診断の参考になります。
3歳未満では典型的な症状が出にくいことがあります
3歳未満では、年長のお子さまのように「高熱とのどの痛みがはっきり出る」という形にならないことがあります。鼻水が続く、機嫌が悪い、食欲が落ちるといった見え方になることもあるため、保護者の方が気づきにくいこともあります。
溶連菌の潜伏期間と感染経路

溶連菌感染症は、感染してから2〜5日ほどで症状が出ることが多い病気です。急に熱が出て、のどを痛がることもあります。
せきやくしゃみのしぶきや、唾液がついた手や物を通してうつるため、園や学校だけでなく、ご家庭の中で広がることもあります。
当院で行う溶連菌の検査方法

発熱やのどの痛みがあるときは、まず溶連菌かどうかを確認します。溶連菌でなければ、別の原因を考えていきます。
問診
まずは、いつから熱が出たのか、のどの痛みがどのくらい強いのか、まわりで同じような症状の方がいないかなどをうかがいます。あわせて、咳や鼻水が目立つか、発疹があるか、お腹の痛みや吐き気があるかも大切な手がかりになります。
A群溶連菌抗原検査
溶連菌が疑われるときは、のどをぬぐってA群溶連菌抗原検査を行います。結果が早くわかるため、その日のうちに治療が必要かどうかを判断しやすい検査です。熱やのどの痛みがあるときは、症状だけで決めつけず、必要に応じて検査で確認していきます。
当院で行う溶連菌の治療方法

溶連菌と診断されたときは、アモキシシリンなどの抗菌薬を使って治療します。
飲み始めると熱やのどの痛みがやわらいでくることがありますが、そこでやめず、処方されたお薬は最後まで飲み切ることが大切です。見た目には良くなったように見えても、治療が途中で終わると、しっかり治りきらないことがあります。
また、抗菌薬を飲んでいるあいだに発疹が出ることがあります。
飲み始めてすぐの発疹は病気の影響で出ることもありますが、飲み始めて1週間ほどたってから出てきた発疹は、薬疹を考えます。
このような発疹が出たときは、そのまま飲み続けず、当院にご相談ください。
放置するとどうなる?気をつけたい合併症

急性糸球体腎炎
急性糸球体腎炎は、溶連菌にかかったあとに腎臓に炎症が起こる病気です。
のどの症状が落ち着いてからしばらくして、尿の色が濃くなる、顔や足がむくむ、尿の量が減るといった変化で気づくことがあります。溶連菌にかかってから10日ほどたって現れることがあるため、治ったように見えても体調の変化には注意が必要です。
リウマチ熱
リウマチ熱は、溶連菌のあとに起こることがある合併症です。関節の痛みや発熱がみられることがあり、心臓に炎症が及ぶと、将来的に弁膜症につながることもあります。
溶連菌は、きちんと診断して治療につなげれば見逃しにくい病気ですが、「そのうちよくなるかな」と様子を見てしまうと、治療の開始が遅れることがあります。
ご家庭での過ごし方と感染対策

のどが痛い時は食べやすいものと水分を少しずつとりましょう
のどが痛いときは、食事も水分も進みにくくなります。無理に食べさせようとせず、やわらかいものや飲み込みやすいものを選び、水分は少しずつこまめにとるようにしましょう。
タオルや食器の共有を避けて家族内感染を防ぎましょう
溶連菌は、せきやくしゃみのしぶきだけでなく、唾液がついたものを通してうつることがあります。ご家庭では、タオルやコップ、食器、歯ブラシなどの共有は避け、こまめな手洗いも心がけましょう。
登園・登校はいつから?

登園・登校の目安
登園・登校の目安は、抗菌薬の治療を始めてから24時間以上たっていること、そして熱が下がって全身の状態がよいことです。まだぐったりしている、のどの痛みが強くて食事や水分がとれないといったときは、無理をせずおうちでゆっくり休ませてあげてください。
周囲にうつさないために気をつけたいこと
登園・登校できるようになっても、しばらくは手洗いや咳エチケットを意識して過ごしましょう。体調が戻りきっていないうちは無理をさせず、熱やのどの痛みがぶり返さないかも見てあげてください。
よくあるご質問

溶連菌は自然に治ることがありますか?
症状だけ見ると、数日たって少し楽になることはあります。ですが、溶連菌の可能性があるときは、「熱が下がってきたから大丈夫」と決めつけず、まず診断につなげることが大切です。
溶連菌であれば治療の進め方が変わりますし、適切な抗菌薬を始めることで周囲にうつしにくくなります。
一度治ってもまたかかりますか?
一度治ってもまたかかることがあります。溶連菌は、一回かかったら終わりではなく、何度も繰り返すことがあります。
また、症状がなくても菌を持っている方がいるため、まわりからうつることもあります。
大人にもうつりますか?
大人にもうつります。溶連菌はお子さまに多い病気ですが、大人も感染します。とくに、ご家族の中に感染している方がいると、家庭内で広がることがあります。
岸和田市でお子さまの発熱やのどの痛みでお困りの方は「あぶみ小児科クリニック」まで

発熱やのどの痛みは、風邪のように見えても、早めに受診したい病気が隠れていることがあります。熱が高い、のどを強く痛がる、水分がとりにくいときは、そのまま様子を見すぎず、早めに受診してください。
当院では、お子さまの症状を丁寧にうかがいながら、必要に応じて検査を行い、診断と治療につなげています。発熱のあるお子さまにも対応しており、院内では一般診療と予防接種のエリア分けや隔離診察室を設けるなど、受診しやすい環境づくりにも努めています。





