僕のアンチエイジング(7)体の酸化を抑える
更新日:2026/10/24
体内で酸素からエネルギーを作る工場となるのは、細胞の「ミトコンドリア」です。そこでは、使用する酸素の1~2%にあたる活性酸素も発生します。活性酸素は非常に反応性が高く、他の物質を酸化させる強い力があるため、体の中のたんぱく質や脂質などとすぐに反応し、過剰になると細胞にダメージを与えます。体の酸化によって現れる主な症状・変化は、肌の老化、慢性的な疲労感、免疫力の低下、血流が悪くなり、肩こりや頭痛、物忘れや集中力の低下などです。その一方で活性酸素は、体の免疫機能を維持し、細菌やウイルスなどによる感染を予防するなど役立ち、人間が生きる上で欠かせない物質でもあります。
人間の体には活性酸素を消去する力、「抗酸化能」が備わっています。抗酸化能は、年を重ねる中で徐々に低下していきます。認知症やサルコペニア、糖尿病など、加齢関連の病気がある人は、抗酸化能が低いことが分かっています。
ミトコンドリアを過剰な活性酸素から守るために必要なことは、抗酸化能を高めることです。そうすれば、酸化によるダメージ=酸化ストレスから体を守り、老化を防いで多くの病気の予防・改善につながり、健康寿命を延ばすことになります。
抗酸化物質を含む食品を多く摂ることで抗酸化能を高めることができます。 アンチエイジングとして、抗酸化能を高めるために私が行っていることを公開します。

このシリーズ3回目で示したゴリラ食(モデル食)(以下G M食)が確立した頃の食材で、中止しているけれど再開したいと思っていたのがベビーリーフでした。週末に購入して月曜日から食べ始めて冷蔵庫で保存していても傷みやすく、4日目くらいには水っぽくて腐ったようになるので断念しました。真空パックして鮮度を保てる容器を購入したのでベビーリーフを復活しました。

これがベビーリーフを復活させた最新の私の昼食のG M食です。現時点で究極のG M食です。これまでは腸活という視点でG M食を解説してきましたが、今回は主に抗酸化能の視点で食材別に解説していきます。
ゴールドキウイ: 通年で入手できるビタミンC含有量が一番多い果物です。表面が滑らかで皮ごと食べられます。便をやわらかくする水溶性食物繊維と、便のカサを増やす不溶性食物繊維の両方を含み、腸内環境を改善してお通じを改善します。果物の中でもトップクラスのカリウムを含み、余分な塩分(ナトリウム)の排出を促しむくみ・高血圧を予防します。
アボカド: 通年で入手できるビタミンE含有量が一番多い果物です。脂溶性のビタミンEは脂質と一緒に吸収されるのが特徴で、森のバターと呼ばれているアボカドは良質な油が豊富で吸収されやすいのでビタミンEを摂るのに最適の食材です。トマトやベビーリーフと一緒に食べると脂溶性のβカロテンの吸収も良くなります。他に腸内細菌の多様性を増す、食物繊維を分解する菌が増えて短鎖脂肪酸が増加する、LDLコレステロール低下するなどのメリットが報告されています。12年前にコストコ和泉店ができてから腹持ちが良いので毎日のように朝に食べていましたが、最近になって昼食に移してG M食の一員にしました。すると脂肪味が加わってベビーリーフが食べやすくなり美味しさが全体的に増して、腸内細菌を増やす作用も相まってG M食のリーダー格になっています。
13種類あるビタミンのうち、高い抗酸化能を持つのがビタミンC・ビタミンEです。「ビタミンCは主に血液中の活性酸素を、ビタミンEは脳の脂質の中の活性酸素を消去する作用があります。体内でビタミンAに変換されるβカロテンという色素成分も抗酸化作用があります。βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれます。
トマト: 通年で入手できる緑黄色野菜、生で食べられ旨味成分が一番多い野菜でもあります。トマトに含まれる赤い色素であるリコピンはカロテノイド(脂溶性)の一種で強力な抗酸化作用があります。リコピンの抗酸化力はβ-カロテンの約2倍、ビタミンEの100倍といわれています。 糖尿病の予防、コレステロール低下作用、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞、がん予防、紫外線対策に役立ちます。βカロテン、ビタミンC、カリウムも豊富です。G M食では外せない野菜です。
ベビーリーフ: ベビーリーフは、発芽後10〜30日ほどの若採りされた複数の葉野菜の総称です。ベビーリーフに含まれるルテインは黄色いカロテノイド(脂溶性)で目の「黄斑部」や「水晶体」に存在してブルーライトや紫外線を吸収し、光の刺激や酸化ストレスから目を守る「天然のサングラス」のような役割を果たし、網膜の色素を増やし、ぼやけやかすみを和らげて、色の濃淡や明暗を見分けやすくします。レタス等と比べてβカロテンは約15倍、ビタミンCは約7倍と栄養が凝縮されており、抗酸化作用による老化防止や免疫力向上、鉄分・カルシウムによる貧血・骨のサポート、美肌効果などが期待できます。葉野菜は沢山食べられるのが利点で、G M食に調和をもたらす名脇役です。
ブルーベリー: 強力な抗酸化作用を持つアントシアニンはポリフェノールの一種で網膜の視覚色素(ロドプシン)の再合成を助け、スマホやPCによる目の疲れやピント調節をサポートします。豊富な「食物繊維」、ビタミンC・Eが含まれています。腸内環境の改善、動脈硬化や生活習慣病の予防、さらに認知機能の維持といった多彩な健康効果が期待できます。旬になったらイチゴに置き換えることもありますが、ブルーベリーの方が傷みにくく通年で入手しやすいです。
ナッツ: 良質な不飽和脂肪酸(オレイン酸やオメガ3脂肪酸など)が、悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪を減らし、血管の健康を保ちます。ビタミンEやポリフェノールが豊富に含まれており、抗酸化能があります。不溶性食物繊維が豊富に含まれており、便通を促し、血糖値の急上昇を抑えます。低糖質で、硬い食感や良質な脂質により腹持ちが良いです。植物性の良質な蛋白源でもあります。忙しくて一品だけで食事を済ますというなら、これだけで抗酸化と腸活を実現できるので、ナッツが一番です。特にくるみは オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸の含有量がトップクラスで、魚が入手できなかった昔は貴重な食材でした。魚の代わりにオメガ3脂肪酸の摂取源になります。素焼き・無塩・無添加を選ぶのがおすすめです。
キムチ: 白菜はアブラナ科の野菜ですが、アブラナ科の野菜に含まれる特有の辛み成分である「グルコシノレート」が分解されてできるイソチオシアネート(スルフォラファンなど)は体内の発がん物質を解毒する酵素の働きを高め、細胞の酸化や炎症を防ぎます。大腸がんの発生抑制が報告されています。発酵食品なので腸活に効きます。ニンニクの成分「アリシン」がビタミンB1と結びついてエネルギー代謝を助け、強い抗菌・抗酸化作用で風邪予防や生活習慣病の予防にも役立ちます。唐辛子の成分である「カプサイシン」による新陳代謝の向上や血行促進、脂肪燃焼効果があります。ご飯ではなくベビーリーフを食べやすくする食材として食べています。
卵・ヨーグルト・納豆: 卵と牛乳と大豆は体内で作れない9種類の必須アミノ酸が、WHO(世界保健機関)などの基準値をすべて満たしてバランスよく含まれている状態を示す指標であるアミノ酸スコアが最高の100の高品質の蛋白源です。ヨーグルトは牛乳を、納豆は大豆を発酵させた食品なので、牛乳・大豆そのものより消化吸収されやすくなっています。発酵食品なので腸活に効きます。安価で保存性が高く調理いらずで、肉や魚より毎日確実に摂取できる最強の蛋白源です。蛋白質にも抗酸化能があります。
抗酸化能を上げる成分として、蛋白質の存在も忘れてはなりません。血液中の蛋白質の半分以上を占める「アルブミン」は、ビタミンをしのぐほどの抗酸化作用を持ちます。アルブミンの血中濃度は加齢により下がるため、特にシニア世代は蛋白質をきっちり摂取しておきたいものです。
以上で、直近のG M食に含まれる食材の抗酸化能と期待される健康効果について解説しました。1回の食事でこれだけの健康効果が期待できるとは、最強の食品群と呼んでも良いでしょう。
普段の食事で意識して抗酸化物質の含まれた食品を選んでおけば抗酸化作用とアンチエイジング作用が期待されます。
ポリフェノールはほとんどの植物に含まれている苦味や色素の水溶性の成分で、抗酸化作用が強いことが知られています。ポリフェノール含有量が多い食品は、茶、コーヒー、赤ワイン、全粒穀物、チョコレートとココア製品、ベリー類、リンゴ、洋ナシ、ブドウ、プラム、柑橘類、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、ニンニク、ピーマン、緑色野菜、豆類、大豆と大豆製品、ナッツ、オリーブオイルです。毎日の食事で色彩豊富な食品を選ぶことがポリフェノール摂取につながります。

夕食後のカカオ70%のチョコレートです。高カロリーではあるので3枚くらいにとどめています。カカオポリフェノールで抗酸化作用、血流改善、脳由来神経栄養因子(BDNF)を増やして脳の活性化、ストレス緩和が期待できます。やはり、1日の最後に甘いものを摂ると落ち着きます。ヒハツ入りのハーブティーを混入したルイボス茶と一緒に摂ることで血流改善効果アップです。
食物繊維を材料にして腸内細菌が作る「短鎖脂肪酸」は抗酸化能があります。抗酸化能を上げる効果が特に高いのが「酪酸」です。百寿者の腸内は他の高齢者よりも多く酪酸産生菌を持っています。
きのこには不溶性食物繊維が豊富なほか、アミノ酸の一種エルゴチオネインも含まれます。エルゴチオネインは抗酸化作用に加えて、炎症のもとになる物質(炎症性サイトカイン)の生成を抑える作用もあります。
運動による抗酸化
受ける刺激がわずかであれば、活性酸素に対抗する力が鍛えられ、むしろ抗酸化能が上がっていきます。これは、「ホルミシス効果」と呼ばれる現象です。どの運動がいいという決まりはありません。有酸素運動でも無酸素運動でも、自分が続けやすい運動が一番でしょう。軽い運動によるストレスから体を守ろうとして、細胞内に蓄えてある抗酸化物質を放出するからです。その繰り返しによって体が強くなっていきます。また、適度な運動で生じた抗酸化物質が血流に乗って全身を巡り、離れた場所の臓器を守ることも分かっています。目安は、心拍数が少し上がるくらいです。自然の中で軽く体を動かすと、運動に加えて空中超音波からも刺激を受け、ダブルの効果が期待できます。
紫外線は肌や体の酸化を大きく進める要因なので日焼けは酸化のサインです。抗酸化能を上げるには、多少は紫外線にさらされることも大切です。夏場は紫外線を遮断しようと考えがちですが、少しは紫外線に当たることが良い刺激となり、抗酸化能が誘導されやすくなります。
喫煙、過度な飲酒、睡眠不足などの生活習慣の乱れや、精神的・肉体的な強いストレスは酸化を進めるので避けるべきです。





